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12.14釜石の木(間伐材)と鉄のテーブルセットお披露目会を開催します

 釜石地方森林組合では、東日本大震災から丸五年を迎えた今春以来、地元の地域資源を広く知ってもらいたいとの思いから、市内の岩間鉄工所様、宮崎建築事務所様にご協力いただき、「釜石の木」「釜石の鉄」を活用した家具<mori-to-tetsuの開発に取り組んでまいりました。

シリーズ第1弾のテーブルセット(テーブル1台、椅子4脚)が完成しましたので、下記の日時にお披露目させていただきます。

報道関係向けのお披露目ではありますが、ご購入に関心をお持ちの方のご見学も歓迎です。

 

<mori-to-tetsu>のお問い合わせ、パンフレットのご請求につきましては、釜石地方森林組合(0193-28-4244/担当・手塚)までお願い致します。

 

<お披露目会概要>

○日時 12月14日(水) 11時〜13時

○場所 釜石地方森林組合(釜石市片岸町1−1−1)

○出席者(予定)

高橋幸男(釜石地方森林組合参事)、手塚さや香(釜援隊/釜石地方森林組合)

岩間邦明(岩間鉄工所)

宮崎達也(宮崎建築事務所)

○その他

・釜石の木と鉄を使った家具開発の経緯についてご説明した後、ご質問にお答えしますが、所定時間内は関係者は会場におりますので、途中からの参加も可能です

実物(テーブル1台、椅子4脚)を展示するほか、パンフレットをお配りします

 

(このプロジェクトの一部は、さんりく基金県北沿岸地域特産品開発事業の助成金を活用して実施しました)

木製シート案が鵜住居復興スタジアム建設検討委で披露

 釜石市は昨年、2019年のラグビー日本開催時の会場のひとつに決まりました。12会場のうち唯一、スタジアムを新設することになっており、復興に向けた工事が佳境を迎えている市内の鵜住居地域にスタジアムを造ることが決まっています。

 当組合では、新しいスタジアムに地域の間伐材を活用してもらいたい、木のぬくもりを感じ地元から愛されるスタジアムになってほしい、との思いから、釜石市に木製のベンチを提案してきました。

 12月1日にスタジアム建設について有識者や市民が話し合う「釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)建設検討委員会」が開かれ、その場で釜石市と設計を担当する建設会社から、スタジアムの設計案について説明されました。(一般公開されている委員会です)

その中で、当組合が市に提案してきた木製のベンチ(個席タイプ)についても委員に紹介され、常設ベンチの一部への採用の方向で考えていることが説明されました。(釜石のスタジアムは一部が常設、そのほかはW杯のための仮設になる予定です)

(組合で提案しているベンチのサンプル。実際スタジアムに設置するものはこれから改良・変更される見通しです)

委員からは「木材の活用は世界での最先端であり、日本のおもてなしにも通じる。釜石らしさのアピールにつながる」「知恵を出しながら、市民に愛着を持ってもらう方法を考えてほしい」などの意見が出ました。またジュースなどをこぼした際の衛生面や塗料の品質についての声も出ていました。

 また、スタジアムのうち、VIPルームなど一部の機能については、木製の構造物を利用する方針も説明されました。スタジアムのメインスタンドは上の模型(白いもの)のようになるとのことで、鳥のはばたき、そして船出をイメージしたデザインとのこと。どんなスタジアムになるのか楽しみです。木製ベンチ、木製構造物の採用が正式に決まったあかつきには、これまで以上に計画的な間伐を進め安定的に木材を供給し、世界中からのラグビーファンに釜石の木を感じてもらえるよう、万全の体制で臨みたいと思います。

 

委員会の様子は新聞でも報道されました。

岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20161203_5

読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/news/20161203-OYTNT50072.html?from=tw

 

(手塚)

 

会葬等御礼

 釜石地方森林組合代表理事組合長・佐々木光一の火葬・葬儀が滞りなく行われましたことをご報告させていただきます。

遠くから会葬いただきました皆様、供花弔電等の御心遣いを頂戴致しました個人・企業の皆様のお心遣いに感謝申し上げます。

役職員一同、組合長の意思に応えるよう、これからも組合員のため、地域のためにがんばってまいります。

釜石地方森林組合組合長逝去につきまして

常日頃当組合運営につきましては、多大なご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

 

 当組合代表理事組合長 佐々木 光一儀 (70歳) 11月28日午前1時急逝いたしました。

 ここに生前の厚誼を深謝し謹んでお知らせ申し上げます。

 

                 記

 

  一、火 葬  12月1日 (木)      自宅出棺   12時40分

                       火葬開式   13時15分

                                             釜石斉場(釜石市平田)

 

 

  一.葬 儀  12月3日 (土)      自宅出棺   12時30分

                                             葬儀開式   13時00分

                                             曹洞宗釜石山 正福寺(釜石市甲子町)

 

  喪主 佐々木大典(ささき・だいすけ) =釜石市甲子町8ー47

 

<問い合わせ先>

  釜石市片岸町第1地割1番地1(電話0193・28・4244)

   釜石地方森林組合 職務代行者 第一位理事 久保知久

 

オープンセミナー<「馬搬」の可能性と林業の未来>参加者を募集します

 釜石大槌バークレイズ林業スクールでは <「馬搬」の可能性と林業の未来>と題したオープンセミナーを開催致します。

 

 世界的な金融機関バークレイズグループの支援を受け、2015年1月よりスタートした「釜石大槌バークレイズ林業スクール」。2016年4月からは第2期の<実践編><オープンセミナー>を重ねてまいりました。

 

第2期最終回となる<オープンセミナー>は、伝統的な林業のスタイルである「馬搬」をテーマに座学と馬搬見学会を開催します。

山林で伐った丸太を馬を使って搬出する「馬搬」は環境への負荷が少ないだけでなく、条件によっては重機を使った作業よりもコスト面でも有利な場合もあると言われ、注目されています。

 

広く一般、学生のみなさんのご参加をお待ちしております。

 

●日時   2016年12月18日(日)午後9時〜午後3時(終了時間は前後します)

     午前9時〜

       午後9時        主催者あいさつ

       午前9時10分    講師レクチャー

       午前10時30分   講師レクチャー

                〜昼食休憩〜

       午後1時ごろ            見学現場(大槌町内か釜石市内の山林)へ移動/馬搬見学

        午後3時終了予定

●講師    \仍街整譟 平肯售超リアライズ専務取締役)

     岩間敬 (馬搬馬方、遠野馬搬振興会事務局長)

●会場   釜石地方森林組合(釜石市片岸町1の1の1) 

●参加費    無料

      このセミナーはバークレイズの支援金で運営しています

●持ち物  昼食、動きやすい服装、長靴または登山靴、雨具 (靴、雨具は各自判断して下さい)

●その他  林道に入れる車(4WDの軽トラ、ジムニー、パジェロなと)でお越しの方は申し込みのイ傍載してください

 

●申し込み方法 ‖緝充垰疚将⊇蠡悪F厩埒与ぢ緝充垓杁渭⇒軅茘ゼ崋

ーーを明記し、           

      rinngyouschool@kamamorikumi.jp にお申し込みください。

●締め切り 定員になり次第。定員に満たない場合は12月13日(火)

 

※見学会のみのご参加は受け付けません

※締め切り前でも定員となり次第、受付は終了します

 

レクチャー内容紹介

 嵬攤猗遜个領鮖砲箸海譴らの環境配慮型森林施業」 石山浩一

<講演内容>木材の搬出は、古くは人力による藪出しから馬力による集材、そして流送・筏流しなどから始まり、タワーヤーダやフォワーダなど林業機械化に伴い生産性などが大きく変化してきた。
今日は、林業や輸送に関する人材不足から、さらに技術とシステム改革が求められている。集材では大径木化に伴う伐倒と集材技術の改変が大きな課題であり、木材輸送では、より乾燥した丸太を大量に輸送することが求められる。また、車両系作業システムに伴う森林環境への影響もクローズアップされる時代となりつつある。そこで、生物多様性と環境配慮型森林施業のあり方について、離島における森づくりを事例に考える。

<講師プロフィール>

●2004年に豊かな森林と自然環境の保全・創出を目的に森林環境リアライズを設立して、森林計画、森林土木、森林環境、森林施業のコンサルティングを実施。
●2011年の森林・林業再生プラン地域実践事業を支援。2012年から木質バイオマス生産の森林資源量や森林施業システムなど幅広く支援。現在は、遠野市木質バイオマスモデル事業(林野庁補助事業)や高知県大豊町「100年の森づくり事業 森林資源活用中期構想策定」に伴う森林・林業活性化等事業を支援。
●林野庁日本版フォレスター育成研修検討委員ほか、森林施業プランナー、フォレストリーダー、フォレストワーカー、林業労働安全に関する講師など森林・林業を中心に活動。
●森林施業プランナーテキスト「基礎編(労働安全)」森林施業プランナー協会(平成27年)など多数執筆。

 

◆崘枠造切りひらく新しい林業の可能性」  岩間敬

<講演内容>三陸沿岸は、海への影響に配慮する漁師が多く、山への負担が少ない馬搬がさかんに行われた地域でした。重機による林業が主流の現代、馬を使った林業というとアナログなイメージを持つかもしれませんが、これからは馬と重機のハイブリッドによる林業や、環境に負荷の少ない馬搬の材を利用したカーボンオフセット(二酸化炭素排出量の取引)など、馬搬だからこその新しい林業や新しい取り組みが可能となります。わたし自身のこの10年間の取り組みや、実際に見てきたヨーロッパの馬搬を紹介するとともに、馬搬材のブランド化などについてみなさんと一緒に考えたいと思います。

<講師プロフィール>

遠野市出身。東京の建築関係の専門学校卒業後、山梨の乗馬クラブに勤務。その後遠野に戻り、乗用馬の繁殖・調教を行う会社に勤務する傍ら、農林業を経験。林業にかかわるうちに馬搬に興味を持ち、2人のベテラン馬方に師事し本格的に馬搬の道に。30歳のころから馬搬専業となり、馬搬文化と技術の継承、宣伝、普及などを目的として活動している。2011年にイギリスで開催された「馬搬技術コンテスト・シングル部門」で優勝。2012年には岩手競馬、馬事文化賞を受賞。同年、欧州馬搬選手権シングル部門で7位に入賞。

「道の駅釜石仙人峠」に木製テーブルなど寄贈

 釜石地方森林組合では農林中央金庫と連携し、釜石大槌地域に地元産材の木製品を贈る活動を2013年から行っており、先月には今年度の第1弾として、大槌町立大槌学園に木製のテーブルとベンチのセットを寄贈しました。第2弾は「道の駅釜石仙人峠」さんへの木製テーブルとベンチの寄贈、ということで、道の駅を訪れるお客様が100万人に達する!という記念セレモニーと合わせて、木製品寄贈式も開催されました。

ちなみに、記念すべき100万人目は静岡から車で旅をしているご夫婦。1ヶ月近くをかけて、東日本大震災の被災地域を回っていらっしゃるとのことで、八戸市から南下しているそうです。ご挨拶では、被災地の復興への思いとともに、静岡の防災についても語っていらっしゃいました。

(真ん中の御二人が静岡からご旅行中のご夫婦)

 

 この取り組みは、復興の拠点となる施設や、地域の農林水産業や観光の振興に取り組む団体に木製品を贈るもので、今回、農林中央金庫さんのご支援で、同金庫と釜石地方森林組合、岩手県森林組合連合会から寄贈させていただいたのは、コチラのテーブルとベンチ。

 

お気づきでしょうか……。

右の道の駅釜石仙人峠のロゴをモチーフにしています。道の駅の菊池駅長さんによると、山々とその間を流れる甲子川(かっしがわ)、そして、甲子川にかかる大橋(陸中大橋、でしょうか)をイメージしたロゴで、内陸と沿岸をつなぐ掛け橋に、との思いが込められているとのこと。釜石では一番内陸に近い甲子地区の道の駅らしいロゴなのです。

大槌学園のテーブルベンチと同じく、釜石や大槌で災害公営住宅や復興関連の建物の設計をしている宮崎建築事務所さんにお願いしました。駅長さんはテーブルの納品と同時に「これは道の駅のロゴでは!」と気づいたそうで、とても気に入ってくださいました。

 

道の駅では、地元の特産で今が旬の「甲子柿」や地元の野菜、お土産を販売しているほか、店内では釜石ラーメンも食べられます。お立ち寄りの際は、ぜひ道の駅の裏側、甲子川に面したスペースに置かれているテーブルとベンチをご利用くださいね。

 

農林中央金庫さんによる支援は次年度も継続されますので、釜石市、大槌町で木製品の寄贈プロジェクトにご関心のある方は、当組合の参事・高橋か手塚までお問い合わせください。(施設の趣旨や利用状況の聞き取りに基づいて、農林中央金庫さんが支援先を決定します)

(木製品開発等担当=手塚)

 

 

「釜石大槌バークレイズ林業スクール」<短期Bコース>を実施しました!(後編)

 前半はこちら でお伝えしていましたが、つづいて3〜5日目の様子を。

 

●3日目「測量」実習

 前日に「目標林型」を考えて間伐などの手入れを進める、ということを学びましたが、3日目は、林業のすべての作業の前にやらなくてはならない「測量」のやり方を学びました。「測量」というと建設や土木のイメージがあるかと思いますが、林業の現場でも山林所有者さんの山林の面積を知る大事な作業です。

まずは内田先生から測量用の「コンパス」の使い方の説明。今回は、山林での作業経験がない受講生が多かったため、実際の山林ではなく平らな場所で測量を行いました。

受講生は2グループに分かれ、メジャーとコンパスを使い、決められた20箇所のポイントを測りました。

午後は、その結果をエクセルに入力し、両グループの誤差などをチェック。

 

みなさん、効率よく作業をしてやや早めに終了したため、夕方からは当組合がボランティアで施工に協力した釜石市根浜地区の木製避難路と、企業さんや一般の方々と森づくりを進めている箱崎地区に行き、今年の春に植樹をした現場を見に行きました。

そこで参事から、スギなどの針葉樹だけでなく、自生してきた広葉樹を残しながら植樹をしたり、新たにさまざまな広葉樹の苗木も植え、「針広混交林」を目指して山づくりをしていることなどを紹介しました。

 

●4日目 刃物・チェーンソーの扱い

 測量や間伐について学んだところで、いよいよ間伐や山の手入れに用いる刃物やチェーンソーの使用について学びます。冒頭、1時間半ほど、刃物がどのようにできているかという原理を知った後で、なたやカマの手入れ、研ぎ方を実習。

受講生が持参したなたも内田先生にかかると、みるみるうちに切れるなたになりました。

なたやカマを実際に使ってみる受講生。「カマでの草刈は初めて」と言いながらとても巧い方も。

 

続いてチェーンソー。普段使っていても、なかなか分解してきちんと構造を見る機会は少ないのではないでしょうか。

こちらも構造を確認した後で、ソーチェーンの目立て。「目立て」というのは研ぐことです。

受講生のみなさんも研いでみました。

チェーンソーが切れるようになったところで、全員、丸太を伐ってみました。

初めてチェーンソーを持つという人から時々使っている人までいましたが、それぞれのレベルに合わせて内田先生と参事からアドバイスをしました。

 

●5日目「世界の森林と林業/振り返り」

 初日に、日本の森林と林業、そして釜石大槌地域の森林や釜石地方森林組合の取り組みについては講義がありましたが、最終日は内田先生から「世界の森林と林業」について講義。林業先進地と言われるオーストリアやドイツ、スウェーデンに滞在した経験から感じた、それら先進国と日本の違いについて解説していただきました。

 世界の先進国と言われる国々のなかで林業が「儲からない産業」となっているのは日本だけ、ということで、なぜそのような状況になっているのか……。山や樹種といった環境的な要因から、森や木に対する国民の意識の違い、さらには教育の違い、などさまざまな違いや課題が浮き彫りになりました。

 その後、前日に受講生にまとめておいてもらった5日間の講義や実習を通じての疑問や質問に、内田先生と参事から回答しました。

午後は「振り返り」として、5日間で学んだこと、得たことについて発表し全員で共有しました。

今回の<Bコース>は学生も多かったので、今後の進路と関連付けて発表してくれる方も多かったのが印象的でした。

5日間でかなりの結束力を見せたみなさん、これからもそれぞれの地域で森や木にかかわり、また釜石にも来てくださいね!

「釜石大槌バークレイズ林業スクール」<短期Bコース>を実施しました!(前編)

 10月8〜12日に「釜石大槌バークレイズ林業スクール」<短期Bコース>を実施しました。

今回は20代を中心に、学生5名、社会人4名の計9名が参加。うち5名が女性という、若さと女性のパワーあふれる合宿となりました。

 

●1日目 <講義「世界と日本の森林・林業」、「釜石地方森林組合の取り組み 現状と課題」/チームビルディンググループワーク>

午前中は、

まずは、初対面の参加者同士自己紹介。

その後で

・「釜石大槌バークレイズ林業スクール」校長で、釜石地方森林組合参事の高橋から、当組合の東日本大震災後の取り組みや、震災前からの集約化施業、間伐の意味などについて説明

・スクール顧問で「森と木の技術と文化研究所」の内田健一さんから、日本の林業の現状、課題についてを解説

専門用語も飛び出し、メモをするのに苦労した方もいたかと思いますが、講師陣の熱気は伝わったのではないでしょうか……。

 

午後は、

・都留文科大の高田研教授によるコミュニケーションとリーダーシップを体感するチームビルディングのグループワークを実施しました。

こちらは昨年の<通年コース>以来4回目の実施ですが、毎回、スクールの全講座のなかでもっとも好評を博しているといっても過言ではないこのチームビルディング。今回も一気に参加者同士の距離が縮まりました。

ちなみに右の写真は、張り巡らされているゴムに触れないようにして、チーム全員がゴムの左から右に移る、というアクティビティです。みんなの知恵とアイデアでがんばりました。

 

 初日の夕食は、市内の山間部の古民家で、みんなでサンマとマツタケを焼きました。ご飯はもちろんかまどで。海のイメージが強い釜石ですが、実は9割が山林。そんな暮らしを感じていただけたでしょうか。

サンマは釜石・大船渡産、マツタケは高橋参事の地元の山田産です。

 

●2日目 「森の診断と施業(育林)技術 〜調査から間伐まで」

 2日目は<通年コース>と合同で、講義からスタート。「天然林」「天然生林」「人工林」という用語や「目標林型」とは何か、間伐にはどんな種類があるのか、などについて学習しました。「間伐」と聞くと、成長の悪い木を切って将来有望な木を残すのかな、というイメージを持っている方もいるかとおもいますが、それだけではなく、地形や樹種(木の種類)、そして「目標林型」などさまざまな要素を複合的に勘案して、どの木を間伐の対象にするか決めるということが理解してもらえたかとおもいます。

 そして、当組合で作業を始めたばかりの間伐の現場へ。

現場のリーダー波田野と参事から、この現場の状況や、高性能林業機械についてご説明。当組合最年少の黒沢がチェーンソーで切った木を、4年目の佐藤がグラップル(木をつかんで集める機械)で掴み、波田野が決められた長さに伐る(造材)という一連の作業から、スピードのあるフォワーダーが丸太を積みこみ林道を走っていくところまでを見てもらいました。

 現場で昼食をとった後は、いよいよ受講生による選木の実習。決められた区画(プロット)内のすべての木の太さ(胸高直径)を測った上で、どの木を間伐の対象とするかを選ぶ作業(選木)をしました。少し傾斜のきつい斜面だったので、山林を歩きなれていない受講生には大変だったでしょうか……。

 その後に両グループから調査の結果を発表。講師の内田先生と高橋参事と受講生とで「なぜこの木を選んだのか」についての質疑応答、そして講評を行いました。

 受講生のみなさんからは「間伐は、体力だけでなく山についてのいろいろな知識が必要な作業だということを実感しました」などの感想が出ました。

大槌学園に木製品を寄贈

 釜石地方森林組合では農林中央金庫と連携し、釜石大槌地域に地元産材の木製品を贈る活動を2013年から行っており、今年度の第1弾として、大槌町立大槌学園に木製のテーブルとベンチのセットを寄贈、9月20日に寄贈式を行いました。

 この取り組みは、復興の拠点となる施設や、地域の農林水産業や観光の振興に取り組む団体に木製品を贈るもので、今回は大槌町の復興のシンボルとして完成した大槌学園の木造校舎で児童生徒のみなさんに使っていただく製品をつくりました。

(実際は階段の真下ではなく、横のスペースに設置します)

 

 式典には、平野公三町長や伊藤正治教育長、農林中央金庫仙台支店の長井信介副支店長のほか、大槌学園9年生(中学3年生にあたります)の永井雄大さん、河合夏海さんも参加してくれました!

 当組合の佐々木光一代表理事組合長は「大槌学園のみなさんは5年間、仮設校舎での生活を送ってきましたが、新校舎は町産材を活用したまれに見る校舎。復活した大槌町のシンボルに、ひょうたん島をモチーフにしたテーブルと椅子を贈ります」、農林中金の長井副支店長からは「木製品を通じて復興を後押ししたい」と挨拶しました。

 

 平野町長は「木育を取り入れ、大槌の豊かな自然、そして自然と人とのかかわりを考える校舎を目指しており、このテーブルも児童生徒の多くが触れる場所に置き、町産材の学習にも役立てたい」と話してくださいました。永井さんは「支援に感謝しながら、感謝の気持ちを伝えられるよう、この校舎でがんばりたい」、河合さんは「このような校舎で生活するのが楽しみです」と、初めて入ったという木造校舎に興奮を隠しきれない様子でした。

 

 伊藤教育長によると、大槌学園は震災のあった2011年9月22日から仮設校舎で授業をしていたとのことで、ちょうど5年がたちます。新校舎は同町内で伐採したスギ、カラマツを中心に分厚い集成材がたくさん使われているほか、階段や壁の腰板など子どもたちが直接触れるところにも木材がいっぱいの校舎です。

伐採にご協力させていただいた当組合としてもすてきな校舎が完成してうれしい限りです!

 

 贈呈したテーブルセット(2セット)は、大槌町産のスギの集成材を使っていて、同町のシンボルの「ひょうたん島」(蓬莱島)をモチーフに、釜石を拠点に災害公営住宅や公共施設などの設計をしている宮崎達也さん(宮崎建築事務所)が手がけました。宮崎さんによると「子どもたちがけがをしにくく、やわらかい見た目になるように、角を全て丸く面取りして曲線的な造形にした」とのこと。 厚い集成材を使うことで耐久性にも配慮されています。製作は遠野市のノッチアートさんが手がけました。側面の円が太平洋から昇ってくる太陽を思わせて、かわいらしく大槌らしいテーブルとベンチです。

 

 次年度も、農林中金さんのご協力を得て、釜石大槌地域への木製品寄贈を継続する予定ですので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。(一次産業振興への貢献など、贈呈には基準があるため、希望されるすべての団体へは寄贈できませんので、ご了承ください)
●問い合わせ 釜石地方森林組合(0193・28・4244) 担当:高橋、手塚

釜石大槌バークレイズ林業スクール<短期Aコース>を実施しました(後編)

先日、釜石大槌バークレイズ林業スクール<短期Bコース>前半をご報告しましたが、つづいて後半の4日目、5日目です。

 

●4日目「間伐現場見学/間伐のための調査実習」

 午前中は内田先生から「森の診断と施業(育林)技術 〜調査から間伐まで」と題してレクチャー。冒頭で、間伐などの手入れが行き届かなかったために災害を引き起こしてしまった事例がいくつか紹介されました。そういった事例を踏まえて、経済性だけではない森林の多面的機能を学習。やみくもに作業を行うのではなく「目標林型」を定めた上で、40年後50年後にどのような山林をつくっていきたいかをイメージして間伐などの計画を立てるのが大事だというお話をしていただきました。続いて、具体的に山で立木を調査する方法や道具について学びました。締めくくりの「美しい森をつくろう」というお話が印象的でした。

 

 午後は、当組合が間伐を行っている現場へ。(写真では、チェーンソーマンが見えませんが、左奥で伐倒しています)

チェーンソーで伐った木を重機(フェラバンチャーとハーベスタ)で集材・造材する様子を見学しました。

コチラからその様子の動画が見られます

⇒ https://www.youtube.com/watch?v=Ysv0tGfQGmc

 

 続いては、2グループに分かれて、それぞれ10メートル四方の中の立木を調査し、間伐を行う想定で対象となる木を選ぶ「選木」という作業の実習を行いました。

初日のグループワークの成果か、両グループともチームワークを発揮して作業ができました。

調査結果をもとに、選んだ木を各グループから発表。内田先生と参事からコメントをしました。単に木の間隔や成長から判断するのではなく、地形なども見ながら判断しなくてはいけないというアドバイスでした。唯一の正解はないだけに、総合的な判断が必要ですね。

 

●5日目「林業先進地・欧州の林業 /振り返り」

 4日間の実習を踏まえて、まずは内田先生から林業先進地と言われるヨーロッパ、中でも、ご自身が最近視察に行かれたドイツ、オーストリア、スウェーデンを中心にお話いただきました。単に林業用の機械の違いなどにとどまらない、風土や教育、国民の森林や林業への意識などについても言及した講義でした。

 その後は、全員で5日間の振り返りを行いました。

この写真では分かりにくいですが、初日と同じく、この紙には人の形が書いてあります。その中に現在の自分、外側に自分の目指す姿を書く、というものです。初日も同じ内容を行いましたが、皆さん、仕事に取り組む姿勢や意識がより明確になったようでした。なかにはプライベートの目標を書く方も……。5日間同じ釜の飯を食った同志ということで、本音で語り合えたようでした。

いよいよ10月8日からは<短期集中Bコース>が始まります。こちらは学生を中心に東京や盛岡から男女7名が参加する予定です。

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