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釜石大槌バークレイズ林業スクール<短期集中Aコース>実施しました

 8月18日〜21日に釜石大槌バークレイズ林業スクール<短期集中Aコース>を行いました。短期コースの開催は昨年度のA,Bに続いて3回目。今回は定員ちょうどの10名が参加してくれました。

今回は岩手大学の学生や院生、首都圏の社会人のほか、岩手県内陸部の自然塗料メーカー「シオン」の社員とインターンも参加してくれました。

 


 

●1日目 <講義「世界と日本の森林・林業」、「釜石地方森林組合の取り組み 現状と課題」/チームビルディンググループワーク>

午前中は、

・「釜石大槌バークレイズ林業スクール」校長で、釜石地方森林組合参事の高橋から、当組合の東日本大震災後の取り組みや、震災前からの集約化施業、間伐の意味などについて説明

・スクール顧問で「森と木の技術と文化研究所」の内田健一さんから、日本の林業の現状、課題についてを解説

ーーを行いました。

いきなり専門用語も飛び出し、初日ということでメモをするのに苦労した方もいたかと思いますが、講師陣の熱気と林業の奥深さは伝わったのではないでしょうか……。

 

午後は、

・都留文科大の高田研教授によるコミュニケーションとリーダーシップを体感するチームビルディングのグループワークを実施しました。

こちらのチームビルディングは第1期の<通年コース>以来6回連続して実施していますが、毎回、スクールの全講座のなかでもっとも好評を博しているといっても過言ではありません。今回も一気に参加者同士の距離が縮まりました。

ちなみに左は3枚の紙を使った自己紹介。右の写真は、張り巡らされているゴムに触れないようにして、チーム全員がゴムの左から右に移る、というアクティビティです。みんなの知恵とアイデアでがんばりました。

 

●2日目 作業の安全/刃物・チェーンソーの扱い

 あいにくのお天気でしたが、2日目は間伐や山の手入れに用いる刃物やチェーンソーの使用について学びました。冒頭、1時間半ほど、刃物がどのようにできているかという原理を知った後で、なたやカマの手入れ、研ぎ方を実習し、実際に下刈り用の鎌で草刈に挑戦しました。

 続いてチェーンソー。こちらも構造を確認した後で、ソーチェーンの目立て(「目立て」というのは研ぐことです)。

チェーンソーが切れるようになったところで、全員、丸太を伐ってみました。

今回は初めてチェーンソーを持つという方がほとんどでしたが、それぞれのレベルに合わせて内田先生と参事からアドバイスをしました。

 

●3日目「測量」実習

 この日は、林業のすべての作業の前にやらなくてはならない「測量」のやり方を学びました。<通年コース>のみなさんとの合同なので大人数になりました。「測量」というと建設や土木のイメージがあるかと思いますが、林業の現場でも山林所有者さんの山林の面積を知る大事な作業です。

まずは内田先生から測量用の「コンパス」の使い方の説明。

今回は、山林での作業経験がない受講生が多かったため、実際の山林ではなく平らな場所で測量を行いました。

 受講生は2グループに分かれ、メジャーとコンパスを使い、決められた20箇所のポイントを測りました。

午後は、その結果をエクセルに入力し、両グループの誤差などをチェック。

 

 

●4日目 「森の診断と施業(育林)技術 〜調査から間伐まで」

 まずは講義からスタート。「天然林」「天然生林」「人工林」という用語や「目標林型」とは何か、間伐にはどんな種類があるのか、などについて学習しました。「間伐」と聞くと、成長の悪い木を切って将来有望な木を残すのかな、というイメージを持っている方もいるかとおもいますが、それだけではなく、地形や樹種(木の種類)、そして「目標林型」などさまざまな要素を複合的に勘案して、どの木を間伐の対象にするか決めるということが理解してもらえたかとおもいます。

 理論を知った上で、釜石市根浜地区の山林へ。これから当組合で間伐をする現場に15×15辰寮喫形の区画(プロット)をみんなで作りました。前日の測量の知識が生きました。

 現場で昼食をとった後は、いよいよ受講生による選木の実習。決められた区画(プロット)内のすべての木の太さ(胸高直径)を測った上で、どの木を間伐の対象とするかを選ぶ作業(選木)をしました。

 その後に両グループから調査の結果を発表。講師の内田先生と高橋参事と受講生とで「なぜこの木を選んだのか」についての質疑応答、そして講評を行いました。

 

●5日目「世界の森林と林業/振り返り」

 初日に、日本の森林と林業、そして釜石大槌地域の森林や釜石地方森林組合の取り組みについては講義がありましたが、最終日は内田先生から「世界の森林と林業」について講義。林業先進地と言われるオーストリアやドイツ、スウェーデンに滞在した経験から感じた、それら先進国と日本の違いについて解説していただきました。

 世界の先進国と言われる国々のなかで林業が「儲からない産業」となっているのは日本だけ、ということで、なぜそのような状況になっているのか……。山や樹種といった環境的な要因から、森や木に対する国民の意識の違い、さらには教育の違い、などさまざまな違いや課題が浮き彫りになりました。

 その後、前日に受講生にまとめておいてもらった5日間の講義や実習を通じての疑問や質問に、内田先生と参事から回答しました。

午後は「振り返り」として、5日間で学んだこと、得たことについて発表し全員で共有しました。


今回のAコースはベテラン社会人から10代までさまざまな受講生がいたため、受講生同士でもお互いに学んだり刺激を受けたりしている様子が印象的でした。受講生のみなさん、お疲れ様でした!

(林業スクール事務局:手塚)

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