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いわて林業アカデミー受講レポート2 熊谷亮祐編

 

新たに釜石地方森林組合に加わった3名は、今年4月から1年間、岩手県内陸部の矢巾町にある県立のいわて林業アカデミーで林業の基礎知識や伐採技術などなどについて学んできます。

 このブログの読者のみなさんに、もっと林業を身近に感じてもらいたい、林業の世界に飛び込んだ若者たちの成長をいっしょに見守ってほしい、との思いから、3名交代でアカデミーで学んだことを文章にまとめてもらうことにしました。

第2回の今回は、釜石市出身で熊谷亮祐です。

(毎月第1、3、5土曜日に執筆し週明けに掲載していきます)

 

いわて林業アカデミー受講レポート2 〜熊谷亮祐編

皆様こんにちは。第2回林業アカデミー受講レポートを担当させて頂きます、熊谷亮祐と申します。宜しくお願いします。

充実した時間を過ごしていると時が過ぎるのも早いもので、林業アカデミー開校から約1ヶ月が経ちました。5月に入り、暖かくなり過ごしやすい季節になるかと思っていたのですが、朝の冷え込みに目を覚まし、日中の暑さに汗を流す日々です。釜石との気候の違いに狼狽ぎみではありますが元気に過ごしております。
 

 

 

アカデミーでの研修内容は、座学→実技といったような形で講義が進みます。
資料を用いた講義で内容を理解した後、屋外で身体を動かし知識や技術を補完・習得できるカリキュラムとなっているのでとてもわかりやすく学べております。

 

ここからは、研修の内容を通して学んだことを報告していきたいと思います。今回は私が特に印象に残った研修を掻い摘み報告したいと思います。


ヾ∧У Ε船А璽鵐宗執崕
林業で使う機械と言われ、チェーンソーや刈払機を最初にイメージされる方も多いのではないでしょうか。様々な作業で使われるこの2つの機械の構造を細部まで詳しく学んだ後に実習に移りました。

まず初めに安全作業の冊子を使い刈払機、チェーンソーを使用する際の作業の注意点について学びました。災害事例も冊子、映像等を通して学びました。衝撃的な事例や映像も多く、禁止事項の遵守はとても大切であると感じました。

ハスクバーナ・ゼノア衢佑茲蠅越しいただいた講師の方から資料ゼノア整備要領を用いた講義を受け、2サイクルエンジンの構造、刈払機、チェーンソーの構造を理解した後、実際に分解し、構造や目立ての方法、メンテナンスの仕方を学びました。

チェーンソーの実習では、水平器等の計測器と練習用の立木を使用し、受け口に正確な水平切りを入れ、そこに斜め切りを綺麗に入れる練習を反復して行いました。
持ち方、姿勢、ガンマークの使い方等チェーンソーの基礎を総合的に学ぶことが出来ました。


地拵え、植栽講習/苗木生産見学
植栽に関しての一連の流れを実作業を交えながら学びました。

植栽講習では地拵えとして雑草とかん木の整理をし、その後に植栽体験としてカラマツの裸苗をクワを使い植えました。周りを抜けないようしっかり踏み固めました。

苗木生産に関しましては、座学にて苗木の種類やそのメリット・デメリット等を学びました。株式会社大森種苗様の御協力で生産の工程を見学させて頂きました。中でも、広大な面積でコンテナ苗を大量生産する様は圧巻でした。


しいたけ生産/わさび生産
特用林産物であるしいたけとわさびの生産の工程について学びました。特用林産物とはきのこや木炭、漆や山菜など森林から生産される産物のうち、一般の木材を除いたものの総称ということでした。農林水産省の生産林業所得統計報告書によりますと、林業算出額は特用林産物が半分を占めるというデータが出ており、林業を学ぶ上でとても重要な内容だと感じました。

しいたけ生産の講習ではしいたけの駒菌を専用のドリルで開けた穴に打ち込む体験をしました。


立花椎茸農園様で見学させて頂いた場内はほだ木が無数に並んでおり、工程毎に温度や湿度が違う様々な部屋を廻って見ることができました。
採れたてということで少量の生しいたけを口にしてみました。しっとりとした食感で味がしっかりとしていており香りがとても良く美味でした。
アカデミー生の友人には「何でもすぐ口に入れるなんてぞっとしない」と言われてしまいましたが五感をフル活用して学んで行きたいので、隙あらば色々食べてみようと思います!!

余談になりますが、ひょんな機会で頂いた胃薬として使われるキハダの皮はとても苦く渋みも強いのに対して不思議な事に実はオレンジの様な爽やかな味でした。(調べた所、キハダはみかん科ということがわかり納得しました。)

わさび生産の講習は遠野市に足を運び視察を行いました。水わさびと畑わさびは形が違うので別の種類の植物だと思っていたのですが、生物学的に同一の植物だと知り驚きました。実習では畑わさびの花茎を詰む作業をしました。この作業の有無で目に見えて成長に関わるというお話でした。畑わさびは生のままでは全く辛くなく、水菜のようなシャキッとした味の印象でした。お湯で細胞を壊すと辛みが出るという仕組みだと教わりました。


ど當無潴森崕/ロープワーク
森林での作業には常に怪我の危険性が付きまとうと思います。日頃から講習で学んだ安全作業を遵守する事でリスクを回避する事が一番大切だと思いますが、今回の救命講習を通し、万が一の備えとして応急手当の知識を有しておくことの必要性を強く感じました。

盛岡南消防署矢巾分署様から、応急手当、救命措置の講習を受けました。講義の主要部は心肺蘇生に関する内容で、胸骨圧迫と人工呼吸の方法、自動体外式除細動器の使い方を学びました。実習用の人形を使い胸骨圧迫の練習をしました。救助が来るまでの想定でアカデミー生全員で胸骨圧迫を連続して繰り返しました。見た目より体力を使う胸骨圧迫ですが、確実に処置を覚え生命を繋ぐ事ができるようになりたいと思いました。

実習では三角巾や担架を使った外傷への応急手当の方法を学びました。三角巾を使用するうえでのベースである四つ折り、八つ折りを確実に覚えた後、止血や骨折部の固定に用いる方法を学びました。

ロープワーク講習では、ロープの構造の他、基本的なロープワークの巻結び、もやい結び、二重8の字結び、南京結びの5つを重点的に学びました。もやい結びの応用で片手で身体に巻き付け命綱として使う方法を教わりました。もやい結びはとても簡単にでき、硬く結ばれるので安心感がありました。

 


研修の内容が進むにつれ、扱える道具や知識が少しづつですが確実に増え、林業作業者としての自分が日々現実味を帯びてきております。一年後立派に成長して釜石に帰るため着実に堅実にアカデミー生活を過ごしたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


(※しいたけを生で食べることは食中毒のリスクがありますので、良い子・良識のある大人は真似しないでくださいね)

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