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第4期釜石大槌バークレイズ林業スクールがスタート! オープンセミナー開催

 第4期を迎えた「釜石大槌バークレイズ林業スクール」が5月26日にスタートしました。

初回は同26日にオープンセミナー、27日に通年コースの第1回を行いました。初回、ということでオープンセミナーの冒頭、当組合の久保知久代表理事組合長からご挨拶。

 

 

 

 続いて、第4期の初回ということで通年コースの受講者14名をご紹介しました。

 

 そして、いざ、「オープンセミナー」本番です。今回のテーマは「林業・木材産業の経営を考える」。

 

〇田中さんレクチャー

 一人目の講師は、このスクールの支援元である「バークレイズグループに昨年まで勤務していた田中崇仁さん。

企業経営がご専門の田中さんには、2015年に当組合職員や地域の製材所の方と一緒に、林業や関連産業の課題を洗い出すワークショップの企画運営をしていただいたほか、関東の大規模製材所の視察にも同行していただきました。
 実はこのセミナーに田中さんをお招きするのは3回目。今回も冒頭に「林業は儲からない」という衝撃的な発言もあり、参加者のなかにはショックを受けた方もいたかもしれませんが、(当組合関係者は同じお話を以前から聞いているので驚きませんでしたが……)現状を踏まえての冷静な分析は学ぶところが多かったのではないでしょうか。
 一例として、スギを植えた場合の総コストと間伐・主伐(最終的にすべての木を伐採すること)による収入を比較しました。このデータは林業白書にも出ているものですが、そもそも、総コストが収入を大きく上回っているのが実態です。つまり、植えれば植えるほど、赤字になる……という現状があり、その補填のために投入されている多額の補助金がなくなったら、立ち行かなくなるのが、今の日本の林業ということです。

 その現状を、それぞれの森林組合や企業がどうやって打破していくべきか……、視察に行った関東の大規模製材所のモデルを参考に「流通」という観点で提言されました。

 

〇近藤さんレクチャー

 続いては、林業事業体に特化した人材育成事業を行っているエス・ピー・ファーム 代表の近藤修一さん。テーマは「林業事業体の経営・組織運営の実情と課題、今後の可能性」です。

 元は林業とは遠い広告業界から林業の世界に参入した近藤さんならでは視点から、林業事業体や森林組合の組織の特徴や傾向を分析していただきました。冒頭に登場したのは<平成27年度『岩手県林業技術者育成に伴うアンケート調査』の結果>。経営者側と現場で働いている社員・職員との「やりがい」や「職場環境」に対しての意識のずれが浮かび上がる結果でした。

 そういった現状も踏まえて、森林組合や事業体の課題として、

・職場内のコミュニケーションが欠けている

・代表者が経営理念を示せない(持っていない)

・経営理念や事業計画が職場内で共有できていない

ーー等々を指摘し、林業の離職率の高さについても「本人の適性を理由にしがちだが、職場環境や人間関係に問題はないのか」と問題提起しました。情報発信や人材育成など、林業界がまだまだ遅れている分野についての指摘もありました。

 経営にかかわる方々にとっては耳の痛い話だったかもしれませんが、たくさんの質問が出て、参加者のみなさんが林業の経営にさまざま課題意識を持って取り組んでいる様子が伝わってきました。

 

 田中さん、近藤さんそれぞれの視点はまったく違いますが、組織の経営に不可欠な「カネ」と「ヒト」の両方について考える時間になりました。

講師のみなさん、参加者のみなさん、ありがとうございました。

 

(スクール事務局:手塚)

 


 

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