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バークレイズグループの林業体験・ワークショップを実施しました

 林業スクール運営にご支援いただいているバークレイズグループの社員とご家族の計10名が5月23日、管内山林での植林体験と職員とのワークショップに参加してくださいました。

 じつは、5月に植林の体験を受け入れるのは3度目。毎回、炎天下……。
参加者も職員もこまめな水分補給が大切です。
 
参事の高橋が現場の説明や、植林作業について説明したあと、2人1組で、間隔を測りながらスギの苗を植樹していきます。

今回も炎天下でしたが、参加者のみなさんは鍬を振るって、苗木を植えました。
「ふだんからジムに通って鍛えているつもりでしたが、林業は体力がいる仕事ですね。きつい!」との声も。
とはいえ、ベテラン社員を中心に、目標としていた1人15苗をクリアした組もありました。

つづいては、新事務所でのワークショップ。
今回は、事前の相談のなかで
・山林の更新(皆伐した山林の所有者さんがその山に植樹することを躊躇しがちだという問題)
・ラグビーワールドカップ釜石開催を機に考えるスタジアム木質化や木製品開発
ーーのふたつをテーマに設定。

両グループから職員1名ずつが現状と課題をプレゼンテーションし、
その情報共有に基づいて、職員、バークレイズ社員のみなさん、釜石市役所農林課職員、「釜石大槌バークレイズ林業スクール」受講生1名、が各テーマにつき2グループに分かれてディスカッションしました。

その内容を、参加者全員で共有。

ワールドカップ関連では
・スタジアム建設の資金調達方法のひとつとして、木製品や仮設の木製ベンチ販売などを活用できないか?
・スタジアムだけでなく周辺の地域の住宅や施設の木造化など、面的な木材利用普及が大事ではないか
といった提案のほか
・そもそも釜石市内に林業や木をPRする看板が皆無
という住んでいるとなかなか気付かないポイントを指摘する意見もありました。

山林の更新の関係では
・首都圏から林業体験などに来る企業が積極的にかかわりながら森づくりができないか
・山林所有者も都会の人もいっしょに、森林の機能や必要性を学ぶ機会があったらいいのでは
といった提案がありました。


当組合では月1回、職員がパワーポイントなどを使ってプレゼンテーションを行う訓練をしていますが、林業外の方々の前で発表する機会は少ないので、プレゼンテーションをした職員はとても緊張したようでしたが、貴重な機会になりました。

バークレイズのみなさん、ありがとうございました。

                                てづか

6月1日より新事務所での業務を開始いたしました

 釜石地方森林組合は本日6月1日より、本設の新事務所での業務を開始いたしました。

住所は、釜石市片岸町1地割1の1
現在の事務所から車で7.8分のところです。
(国道45号の「釜石北IC入り口」信号を山側に入り、三陸道に入る手前を左に入り、砂利道を下がります)

ホームページなども随時、変更していきますので、しばらくお待ちくださいませ。

釜石大槌バークレイズ林業スクールのオープンセミナー等も今後は、新事務所で開催していきますので、お間違いのないよう、お越しください。

電話ファクスは変更ありません。

釜石大槌バークレイズ林業スクール 第3回実践編を開催しました

今月も晴天(を通り越した炎天下)の下、5月24日に第3回実践編を実施しました。
講師は、内田健一さん。

「森の診断と施業(育林)計画」というテーマで、植林から何十年も時間のたった山林の現状がどうなっているかを判断する調査方法や間伐(間引き)をする木の選び方について、座学と山林での実習で学びました。

林業スクールとしては初めて、新事務所で講義を実施。


このスクールに支援をいただいているバークレイズグループの社員のみなさんも内田さんの講義に大いに興味をもたれたようで、受講生だけでなく、バークレイズさんからも活発な質問をいただきました。

講義をおおざっぱに要約すると
・間伐とは、森林が混みすぎて不健全になることを防ぐための重要な作業
・間伐をすることで、森林の価値(経済的、環境的)が高まる
・間伐にはいくつかの種類があり、選木(間引く木・残す木の選び方)にもいくつかの方法がある
ーーといったとことでしょうか。

1時間半ほどの講義、質疑応答ののち、釜石市内の山林へ移動。
まずは、参加者が全員同じ樹木(スギ)を見て、目視でどのくらいの高さを当てるクイズ。


内田さんお手製の樹高を測る道具をつかってみんなで高さを確認。
正解は26メートルでしたが、みんなの回答は数メートル〜5メートル前後の誤差。
正解はなんと、バークレイズのS島さんおひとり。
受講生ももっとがんばらなくては。。。

続いては、今回、調査をする現場に行って、2グループにわかれて15メートル四方にテープを巻きます。
この四方の中の木が調査対象です。
各グループで、太さごとに本数を数えたうえで、内田さんと、どういった基準で間引いていくかを意見交換。


午前中の講義をふまえて、受講生は間引く木を選びました。

ある程度、傾斜のある現場だったので、普段から現場で測量や伐倒をしている人以外の受講生はなかなか大変だったかとおもいます。

                               てづか

6.27「釜石大槌バークレイズ林業スクール 第3回オープンセミナー」の参加者を募集します

釜石大槌バークレイズ林業スクール オープンセミナー
 
森林、林業の情報化の可能性
 
1月よりスタートした「釜石大槌バークレイズ林業スクール」の一般向けの企画として、・情報化による効率的な林業経営をテーマに、第3回オープンセミナーを開催致します。
林業の成長産業化は地方創生に不可欠といわれる一方、林業の現場には経営感覚の不足といった課題もあります。林業従事者のみならず、森林や林業にご関心をお持ちの一般、学生のみなさんのご参加をお待ちしております。
 
日時 6月27日(土)午後1時〜
場所 釜石地方森林組合事務所 (釜石市片岸町1−1−1、別紙地図参照)
     ※6月1日に移転しました
 
講師  仁多見俊夫さん=東京大学大学院農学生命科学研究科准教授
中村裕幸さん=(株)woodinfo 代表取締役
近藤良平さん=(株)ドリーム・ワークス 取締役・シニアコンサルタント
 
参加費 無料
 
※参加ご希望の方は、
・参加者氏名
・同行人数
・代表者の緊急時連絡先(当日、悪天候などのため急遽、延期などになった場合の連絡先となります)
ーーをご記入のうえ
6月23日(火)までにファクス、メールでお申し込みください。

 
<お問い合わせ>
釜石地方森林組合内
「釜石大槌バークレイズ林業スクール」事務局
担当 手塚さや香
電話0193・28・4244
rinngyouschool@kamamorikumi.jp
 
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釜石地方森林組合本設事務所開所式を行いました

釜石地方森林組合の本設事務所が完成し、5月21日に開所式を行いました。

組合員さんや行政関係、職員約100人が参列し、開所を祝いました。
職員は、東日本大震災の津波で犠牲となった曽根哲夫組合長以下役職員5人に対し、これまで以上に、組合員さんや地域のために貢献していくという思いを新たにしました。

佐々木光一代表理事組合長は「念願だった本設事務所開設のはこびとなり、今後も地域に貢献しながら信頼と安心を与えられる組織となれるよう取り組んでまいります」とあいさつ。


林野庁や県沿岸広域振興局、釜石市・大槌町からもご祝辞をいただきました。

いよいよ看板上掲。


新事務所も、現在の仮設事務所(釜石東中・鵜住居小向かい)と同様、被災者向けの再建住宅プロジェクト「森の貯金箱」の工法(FSB工法)で造っており、高橋幸男参事から、建物の概要と震災後に「森の貯金箱」が生まれた経緯を説明しました。

新事務所は木造2階建ての床面積116坪
スギを中心に99%は釜石大槌産材を使用しており、この事務所を1棟建てるために約3ヘクタールの間伐材を利用しています。
3ヘクタールの間伐をするには、のべで90人が働きました。
(=のべ90人分の雇用が生まれました)
工期は約2ヶ月で坪単価は46万円です。

高橋参事は「この事務所を建設するための調査開発によって、FSB工法が大型建築物にも対応可能になった。今後の復興まちづくりにも大型の木造建築を提案していきたい」と話しました。
新事務所は敷地(約1ヘクタール)内に
・2階建て事務所
・機械保管庫
・貯木場(丸太置き場)
を備えており、
場所は、三陸自動車道「釜石北インターチェンジ」のすぐそばです。

月末の引っ越し作業の後、6月1日から新事務所での業務を開始します。

◆釜石市片岸町1の1の1
◆電話、ファクスは変わらず
電話   0193・28・4244
ファクス 0193・28・2901
                                    (てづか)

釜石大槌バークレイズ林業スクール当面の予定

今後、リリース予定の「釜石大槌バークレイズ林業スクール」開催計画」は下記の通りです。

◆オープンセミナー「森林、林業の情報化の可能性」
6月27日(土)13時〜 (釜石地方森林組合新事務所)
※詳細は5月中に掲載します。

◆実践編=受講生のみ「測量実習」
6月28日(日)
講師=内田健一さん

◆実践編=受講生のみ「林業機械と木材の収穫技術」
7月26日(日)
講師=酒井秀夫さん 東京大大学院農学生命科学研究科教授)

◆実践編=受講生のみ「路網開設の理論と実践」
9月27日(日)
講師=湯浅勲さん(日吉町森林組合理事)

◆オープンセミナー
10月25日開催予定

UBSの役員の方々の植林体験・意見交換を実施しました

報告が遅くなりましたが、先週の5月13日、スイス・チューリッヒに本拠を置くグローバル金融機関UBSのアジア太平洋地域の役員のみなさんが釜石にいらっしゃいました。

UBSさんと当組合とのかかわりは、東京でUBSに勤務する社員の方々が、震災後に釜石でボランティア活動をしている一環で、当組合が施工した避難路<絆の道>の作業にも大勢の社員が加わってくださいました。

今回は、シドニーやシンガポールなどの財務部門の方々が、被災地釜石の現状を知るために来釜し、海外からの3名+東京からの2名が、当組合での林業体験、そして参事の高橋の活動報告を踏まえて、高橋や職員と意見交換を行いました。

(植林の手本を見せる職員)

みなさん植林は初めてということでしたが、意外なほどに慣れた様子で手際よく土を掘り起こしスギの苗を植えていました。

スイス御出身の方はおじいさんが山を所有していたそうで、「子どものころには鳥の声を聞いて当てるゲームをしたわ」など山での思い出を話してくれました。

そして屋内に移って、高橋からの釜石森組の取り組みの報告。
UBS社員の方がパワーポイントの翻訳、そして通訳もこなします。
さすがですね!

高橋からは、世界や日本の森林面積の減少といった大きな流れをふまえて
・日本の木材供給量や自給率の動向
・日本の山林所有の形態
・日本と欧米の森林管理のちがい
といった点を説明した上で、当組合の概要や被災の状況、現在課題と考えている事柄について 細かくお伝えしました。

みなさんからは個人の所有権が固く保護されている日本の制度について自国の状況を踏まえた指摘をいただきました。

それから約3時間後。
高橋と意見交換をしたみなさんからのプレゼンテーション。
森林組合以外にもUBSのみなさんと意見交換した2団体も参加しました。

森林組合がご提案いただいた内容は……
組合内で共有・検討しますので、まだ秘密です。



UBSのみなさま、ありがとうございました。
てづか
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【kamamori 活動報告】岩手大学の「震災学修」の学生さんがやってきました

大型連休中日の5月2日、岩手大学の1年生約60人が釜石にやってきました。

同大の取り組む「地(知)の拠点整備事業」の一環で、新入生は全員、沿岸被災地の現状を現地で学ぶことになっているそうで、その一環で、学生たちは、午前中は薪ストーブでおなじみの石村工業さん、そして午後は当組合で高橋幸男参事の講演を聴きに来たというわけです。

せっかく盛岡から新入生が来てくれる、ということで、開所に向けて工事中の新事務所で講義をすることに。

学生たちは、まだ家具が入っていないため全面、木に囲まれた室内に興味津々のようでしたが、真剣に参事の話に耳を傾けていました。

参事からは、
・森林組合の役割
・釜石地方森林組合のあゆみと東日本大震災以後の取り組み
・現在の日本の林業、釜石森組の課題
・釜石森組の地域貢献
ーーなどについてお話しました。


林業、というテーマのためでしょうか、とくに男子学生が熱心にメモをとっている姿が印象的でした。
学生からは、林業を行う上でのコストについて質問が出ました。
その学生さんは、木質バイオマスなどについて自分でも本を読んで勉強してきていて、講義終了後も色々質問をしてくれて参事も感心していました。
未来の岩手の森林の担い手になってほしいですね。

新事務所も、被災者向け再建住宅プロジェクト「森の貯金箱」の工法で設計しているため、講義終了後には、事務所内を見学していただきました。

釜石大槌バークレイズ林業スクール 第2回オープンセミナーを開催しました(午後編)

午後は、いよいよ釜石地方森林組合管内の山林にて、スギの植林実習です。

枝が水平に並んでいるのは、伐採後に「地拵え」という植林の準備作業です。

講師は、午前にひきつづき、内田健一さん。
内田さんは林業事業体などにも勤務した実践者ですので、いざ現場、となると、参加者にもきびしく、そして元気いっぱいに叱咤激励の声が飛びます。

参加者は、岩手大の学生や地元企業の若手社員など大半は植林は初めてという方でした。
当組合のベテラン職員も内田さんのサポートに入り、2人1組で、植林するスギとスギの間を測り、一生懸命、鍬を振るっていました。

内田さんやベテランの作業を見ていると簡単そうですが、意外に、土は固く大変です。

作業のポイントは、スギを土の中に植えてある程度土をかけたら、足で静かに踏み固めながら、引っ張っても抜けない程度にしっかり植えることです。また、極力、乾燥していない地中の土を苗の周りにかけることも重要。これは苗が乾燥に弱いためです。

このところ岩手県内も乾燥が続いています。
じつは植樹に適しているのは梅雨に入ったころということです。

※釜石地方森林組合では、林業体験の受入れも行っていますので(10〜20名程度)
植林実習に興味のある方は、お問い合わせください。

釜石大槌バークレイズ林業スクール 第2回オープンセミナーを開催しました(午前編)

釜石大槌バークレイズ林業スクール第2回オープンセミナー「世界と日本の森林、そして林業」を4月26日、
開催しました。

講師は、
相川高信さん(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 環境・エネルギー部主任研究員)
内田健一さん(森と木の技術と文化研究所」代表)



相川さんの講義のテーマは「世界と日本の森林と林業 釜石大槌林業スクールのめざすもの」。
世界の森林面積が減っている、というデータから始まって、気候変動や生物多様性という観点から森林の重要性を説明。



また、日本の山林が戦後、どのような変遷をたどってきたかも、終戦直後の山林の写真などを用いて紹介したくださいました。
現在では、国道などから見える山々はスギなどで覆われているのが当たり前となっていますが、当時は供出するために禿山となった山が全国で見られたということです。
それが現在は、森林も「団塊世代問題」を抱えていて、高齢級となった人工林が多く見られます。
一方で気候変動によってゲリラ豪雨のような局所的な降雨が見られるなど災害リスクは高まっていて、山林が保全されていないことによる土砂崩れなどのリスクも必然的に高まっている状態です。
相川さんは、「日本の人工林の将来は岐路に立っている」と指摘。
「安定した成熟段階へ移行できるかは、現在の努力にかかっています」。

ドイツやオーストリア、北欧の林業についても紹介。
オーストリアでは、皆伐についても「森林法」で厳しく規制されていることや林業の人材育成の方法が日本と異なっていることを説明した上で、「日本の林業の問題は、森林をマネジメントできていないこと」と指摘しました。

そのうえで、「釜石大槌バークレイズ林業スクール」の取り組みについて
・理論と現場の反復に基づいた判断力・応用力を持った人材の育成
・多様な分野の発想を取り入れた森林資源活用やイノベーションを思考できる人材の育成
・セミナーをつうじた森林・林業のファンづくり
ーーといったミッションの大切さを改めてお話してくださいました。

内田さんは、3月の実践編で指導していただいたほか、5月の「森の診断」、6月の「植林実習」なども御担当いただきます。
午前中のセミナーでは、ヨーロッパ視察の際の写真を示しながらフォレスター(森林官)が森林のマネジメントのために果たしている役割やヨーロッパと日本の気候や樹種の違いにより、森の更新の方法もおのずと異なってくることなどが解説されました。

また、日本でも、奈良県吉野の「吉野スギ」のような特徴ある育林が行われている例も紹介されましたが、やはり「林業は標準化できない」というのが内田さんの長年の経験にもとづく考えで、吉野スギのようなスギを作りたくても、気候の地域差はもちろんのこと、地中の浅いところに岩盤があると樹齢何百年という太い木は育てられないなど、その地域に合った樹種の選び方・育て方があるという趣旨のお話でした。

参加者からは
・欧州と日本の林業従事者の賃金体系の違い
・欧州の山林所有形態
・欧州と日本の林業現場での裁量の違い
・水源地の山林管理
といった事項について活発な質問、コメントが出ました。

欧州と日本の事例を取り上げましたが、おふたりの趣旨は、欧州のほうが先進地だから日本も学ぼう、という単純なものではなく、
学ぶべき点もあるが、それは文化の違い、気候の違いによるところも多く、日本でも全国一律ではなくそれぞれの地域に合った林業を関係者が主体的に研究し実践していかなくてはいけない、というメッセージだったかとおもいます。

([2]では、内田さんによる植林実習の様子をお伝えします)
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